AYANOKOJI

大玉がま口ショルダーバッグ開発ストーリー大玉がま口ショルダーバッグ開発ストーリー

2022年に発売された「大玉がま口ショルダーバッグ」。
以前販売されていたロングセラー商品、「大玉がま口ショルダーボストンバッグ」の後継として開発されました。
人気アイテムをリニューアルすることとなった、AYANOKOJIの一大プロジェクト。
その裏側には、企画者と職人たちとの熱い戦いがあったようです。

開発スタッフ

「大玉がま口ショルダーバッグ」を担当した、商品企画の渡辺と縫製職人の吾郷。
これまでも様々な商品開発に携わってきた二人が、タッグを組んで企画しました。

商品企画 渡辺

メーカー勤務など、モノづくりに携わったキャリアは20年。
豊富な経験を元に企画チームを引っ張る存在。
AYANOKOJIでは、「アクセサリーポーチ」や「ブックカバー型がま口多機能ケース」などを企画。

縫製職人 吾郷

縫製に携わったキャリアは9年。製造チーム内で縫製職人をまとめる若きリーダー。
これまで、数々の新型商品の仕様・パターンを考案。
「がまぽちゃバッグ」や「おすわりポーチ」などが代表。

インタビュー

「大玉がま口ショルダーバッグ」の企画背景など、開発段階の?話を渡辺と吾郷に直撃取材!
企画者や職人たちのこだわり・想いを是非ご覧ください。

#人気商品のリニューアル

「大玉がま口ショルダーバッグ」の企画背景には、人気商品だった「大玉がま口ショルダーボストンバッグ」をリニューアルするという目的がありました。
実は「大玉がま口ショルダーボストンバッグ」については、それ以前に何度かリニューアルを行っており、前回からさほど期間を空けない中で、再びリニューアルすることとなったのです。

「大玉がま口ショルダーボストンバッグ」は元々、AYANOKOJIの大人気商品でした。
前回のリニューアルでは、お客様のお声なども参考にして、大玉がま口ショルダーボストンバッグをより使いやすく、より長く使っていただけるようにしよう、という目的でプロジェクトが進行しました。

AYANOKOJIの看板商品とも言える人気商品だったので、リニューアルに関わるスタッフのプレッシャーは大きかったですが、皆の努力の甲斐あり、なんとか完成に至りました。
お客様の評判も上々で、新しい大玉がま口ショルダーボストンバッグも、リニューアル前と同じようにお買い求めいただくことが出来、スタッフ全員が安堵していたのです。
しかしそれも束の間、しばらくして不具合のお声が届く様になりました。

#思わぬ誤算

前回のリニューアルの誤算は、強度を上げる目的で改良したショルダーベルトの付け根でした。
以前の大玉がま口ショルダーボストンバッグよりも長く使っていただける様に革のパーツで部位を補強したのですが、構造上、付け根にかかる力と重力の方向がバラバラになるために負荷がかかり、革を縫製している糸が繊維に絡まずに負けて切れてしまい、ショルダーベルトの付け根が取れてしまうという不具合が起きてしまったのです。
また、がま口の開閉に関しても、より開け閉めしやすく改良した結果、口金が以前よりもよく動くようになり、付け根により負荷がかかる原因となってしまったのです。

このままではお客様に安心して使っていただけないという状況になり、すぐさま、再びリニューアルプロジェクトが動き出しました。

#覚悟のリニューアル

今回のリニューアルのポイントは、言うまでもなくショルダーベルトの付け方となりました。
この大きな課題をクリアしなければ、安心してお客様に使っていただけない、販売できない商品となってしまいます。
より良い商品を作りたい、その一心で、何度も打ち合わせを重ね改良を加えました。
このショルダーベルトの付け方に関しては、バッグの両サイドに付けるだけでなく、バッグの前後や外ポケットに付けるアイデアなど、何パターンも考案し、デザインを含めて社内アンケートも採りました。
まさに全社一丸となって改善に取り組んだのです。

ショルダーベルトの問題を改善するだけなら、バッグの前後に付け変える方法をとれば解決しそうでしたが、それでは以前の大玉がま口ショルダーボストンバッグからデザインが大きく変わってしまうという意見が多数を占め、バッグの両サイドにショルダーベルトを付ける方向で、さらに何パターンも検討を繰り返しました。
最終的には、口金の蝶番が触れるパーツと、ショルダーベルトを付けるパーツを分ける方法を採用し、ようやく不具合を解消することが出来たのです。

ショルダーベルトの改良だけでも、付け方や負荷の分散・カシメによる補強などで各パーツの調整を繰り返しましたが、今回のリニューアルでより良い商品にするべく、マチの幅やポケットの高さ、フォルムまで、あらゆる部分を妥協無く見直しました。

あえてマチ幅を抑えて、必要以上の物が入って重くなることを防止したり、マストではない底鋲を無くすことで価格を少しでも抑えたり。
不具合の解消だけでなく、お客様にとって何が一番良いのかを追求し、改良を加えました。

振り返ってみると、前回のリニューアルよりもさらに大きな改良となりましたが、その甲斐あって納得のいくものが出来ました。
以前の大玉がま口ショルダーボストンバッグをご愛用いただいているお客様にも、自信を持って、安心して使っていただけるバッグが出来たと思います。

#担当者のおすすめポイント

より良い商品をお届けするべく、最後まで妥協せずに取り組んだリニューアルプロジェクト。
その中心となった渡辺と吾郷から、完成した「大玉がま口ショルダーバッグ」のおすすめポイントをご紹介します。

渡辺:このバッグはお弁当や水筒が入るので、通勤バッグとしても便利だと思います。
容量が魅力なので、日帰り旅行などでも活躍出来ておすすめです。
今回のリニューアルによって、以前の様な不具合がなくなったので、安心して長く使っていただける形になりました。

吾郷:今回のリニューアルで改めて構造を見直し、合理的な作りを追求し、強度も向上しました。
やはり長く使っていただけるものが出来たことが嬉しいです。
フォルムも改良したので、見た目がふっくらして可愛くなったこともポイントです。